分割照射スペクトルイメージング法を用いた微弱なコアロス信号の検出
Gatan社使用装置
研究の背景
遷移金属のKエッジの電子エネルギー損失吸収端近傍微細構造(ELNES)は、遷移金属周囲の局所的な対称性、配位、共有結合性などの研究に用いられています[1]。1sのコアホールは、3dまたは4p (プリエッジ)価電子とは強く相互作用しないことから、遷移金属のKエッジの解釈はLエッジほど複雑ではありません。しかしながら、遷移金属のKエッジの非弾性散乱断面積はそのLエッジよりも三桁小さく、それに比例してより長い露光時間が必要となり試料の損傷やドリフトが生じる可能性が高まります。In-situ スペクトルイメージ(SI)法では、各SIデータが独立して保存され複数の走査に電子線の照射量を分割します。この取得方法によって、操作者はデータ取得後に試料の状態を1スキャン毎に確認することが可能となり、異常なデータが含まれてしまうことを防ぐことが出来ます。