イメージング

権威ある賞を受賞した高分解能イメージングツールを使用することで、生物試料や無機試料の超微細構造を把握できます。

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概要: 

現在、透過型電子顕微鏡法(TEM)で使用されているデジタルイメージングの分野では数多くのオプションや技術を利用できます。これまでは、高エネルギーの電子をセンサーに直接露出させると検出器に大きなダメージを与えていました。そのため従来のTEMカメラでは、まず初めに、電子を光(光子)に変換するシンチレーションフィルムに入射電子ビームを当てます。これらの光子は一連の光学レンズや光ファイバプレートを介してセンサーに送られ、最後に、その光がセンサーによって集光されて、センサーのそれぞれの位置で検出された光量に基づいてピクセル単位で画像が生成されます。

従来のTEM画像検出構造

入射電子を処理するTEM像観察では、次の4つの基本ステップがあります。

  1. 電子を信号に変換する
  2. 信号を転送する
  3. センサーで信号を検出する
  4. 信号を電子的に転送し、読み出して像形成する

直接検出との違い

直接検出検出器によるTEM像観察ではステップは2つしかありません。

  1. 電子を信号に変換する – なし
  2. 信号を転送する – なし
  3. センサーで信号を検出する
  4. 信号を電子的に転送し、読み出して像形成する

従来の検出方法と直接検出の重要な違いは、高エネルギー粒子への直接露出に耐えられる特別な高耐久構造を備えたCMOSセンサーです。加えて、データ転送および処理に超高速エレクトロニクスを利用することで、低電子線照射時の電子カウンティングと超解像観察が達成されました。これらを組み合わせることによって、毎秒400フレーム(fps)のフレームレート(4k x 4kピクセル時)がリアルタイムで処理され、最高の結果が得られるようになりました。

電子を信号に変換する          信号を転送する          センサーで信号を検出する          信号を電気的に転送し、読み出して結像する

ステップ1) 電子を信号に変換する

Gatanでは独自開発の蛍光体シンチレーターを使用して信号変換を最適化し、検出器の感度と解像度を高めています。シンチレーターを選択する際には、感度と解像度の最適なバランスを把握しておくことをお勧めします。

  • 感度(信号量):入射電子ごとにより多くの光子を生成する必要がある、照射電子線量に敏感な試料への使用事例に適しています(クライオトモグラフィ、電子線照射に敏感な材料など)。
  • 解像度(空間的な細部の識別):細部まで解像するために多くの情報を必要としており、試料をダメージを与えず線量(信号)を増やすことができる場合に適しています(半導体やその他の比較的電子線照射に強い材料など)。

ステップ2) 信号を転送する

信号転送を最適化し、検出器のコスト面や性能面での目標を達成するため、さまざまな結合方法(レンズ結合およびファイバー結合)を選択できます。

レンズ結合:レンズ光学系によって光がセンサーに転送され、センサーで電子(信号)に変換されます。

  • 利点:透過型シンチレーターが採用可能(Gatanの場合)、高性能光ファイバーよりも低価格
  • 問題点:レンズ動作に伴う光(情報)の損失、角度依存性(効率10%未満)、口径食(光量の低下)、高倍率での画像の歪曲

ファイバー結合:シンチレーターが光子を生成し、光子がセンサーで電子を生成します。光ファイバーが高効率でセンサーに光を直接転送します。

  • 利点:光の情報を最も効率的にセンサーに伝送し(画像歪みを発生させることなくシンチレーターとセンサーを1:1で結合し50%を超える効率を達成)、感度と解像度の最適なバランスを実現(ファイバー結合構造の詳細)
  • 問題点:ファイバー光学系は若干高額で、ファイバーの被覆、焼結、結合(Gatanの独自開発)などの処理の最適化が必要

ステップ3) センサーで信号を検出する

構造が基本的に異なるため、センサーの種類(CCDとCMOS)に応じてTEMカメラの性能のバランスを考慮してください。

  • 電荷結合素子(CCD):電荷が隣接するセル間を移動し、最終段階で読み出し(ノイズなど)が現れる。ビニングによって読み出しノイズの影響を最小限に抑える。
  • 相補型金属酸化膜半導体(CMOS):電荷を即座に電圧に変換する(デジタル出力装置による読み出し)。高フレームレートに対応し、電子ノイズを全体的に抑える。

どちらの技術にも固有の利点があるため、それぞれの技術には性能面でどのような特徴があるのかという点が問われます。CCDには入射光すべてを取り込む100%フィルファクターがありますが、一部のCMOSセンサーは、各ピクセルに対してトランジスターと金属配線が必要になります。これまでCCDは手頃な価格で低ノイズの高品質画像を提供してきました。最近では設計技術が進歩し、最新の処理方法が加わったことで、CMOSセンサーの性能が向上し、一部の用途で有望な選択肢になっています。SN比に関してはCCDが依然としてビニングについて優位を保っていますが、CMOSチップは読み出しポート数の増減が可能で、非常に高いフレームレートを達成できます。

ステップ4) 信号を電気的に転送し、読み出して結像する

電荷が電圧に変換されると、通常はノイズが発生します。

  • CCD:シリアルレジスターからデータを転送
  • CMOS:ピクセル単位で電圧に変換

CCDでは、読み出しノイズ(より高い信号電圧)と速度(マルチポートと高速読み出し時間)を最適化することが非常に重要です。

  • 読み出しノイズを低減するためにコントローラーを最適化し、マルチポート読み出しを利用して高速化
  • ビニング機能を搭載したインターラインCCDでは100%のデューティサイクルにより高速読み出し(最大で30 fps)を実現

CMOSは低速グローバルシャッターモードと共にローリングシャッターモードでも動作可能であることから、一般的には高速センサーと見なされています。

 

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