EBSD

電子線後方散乱回析法(EBSD)によって材料の結晶方位や組織を調べることができます。

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概要: 

用途               ワークフロー

EBSDとは

電子線後方散乱回析(EBSD)は、材料科学および地球科学の重要な分析ツールとして台頭しつつあります。EBSD法により、結晶粒径と結晶組織に関する統計データを得ることができ、これらのパラメータはどちらも結晶性材料の強度を評価する上で非常に重要です。

EBSDで使用される試料表面からの反射信号は試料表面から十数nm内で生成されます。そのため、ほとんどまたは全くダメージのないほぼ完全な試料表面を得ることが不可欠です。従来はダメージのない透過型電子顕微鏡(TEM)試料の作製にブロードアルゴンビームツールを使用していましたが、現在では同じ手法を走査型電子顕微鏡(SEM)試料に適用してEBSD信号を得ています。

用途

結晶方位 結晶粒径
局所および広範囲の組織構造 再結晶率/変形率
晶粒内およびひずみ解析 結晶粒界の評価
相同定、分布、および相変化 破面解析

 

ブロードアルゴンビームツールによる3D EBSD

試料をPECS II機器に戻し、処理時間を変えて5~500 nm表面層を除去するよう研磨します。次に例を示します。

Gatanは最近の技術開発で、PECS II機器をFIB/SEMに統合することによりこのプロセスを自動化しました。システムは2015年11月に導入され、データは間もなく公開される予定です。

ワークフロー

ステップ1:試料作製

この手法では、回折パターン上にシャドーが発生するのを防ぐために非常に平滑な試料を必要とすることから、EBSD用途に適した試料を慎重に作製する必要があります。これを実現する最良の方法は、PECS II機器など、完全に自動化されたアルゴンイオン研磨システムを利用することです。PECS II機器を使用することにより、ダメージのない表面、断面、コーティング(保護または帯電除去用)を作成できます。PECS IIの平面研磨の一般的な条件は、ガンを表面に対して2~4°に設定して4~6 keVの粗研磨を1~2時間行った後に、電圧を1 keVに下げて30~60分研磨します。

ステップ2:SEMへの移送

ステップ3:イメージング

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